文章を表現のひとつとする・自身の武器とする人達にインタビューする企画「the stylist(スタイリスト)」。これまでは「Webライター・インタビュー」という企画名でしたが、2017年から名前を変えました。

 

第4弾となる今回は、ウェブメディア「haconiwa(箱庭)」で、キュレーターとして活動されている、松葉有香さん(おつゆさん)にインタビュー。

 

松葉さんのこれまでの経歴、自身を「経験キュレーター」と称し、ライター活動しているhaconiwaのことなどをお聞きしました。また、松葉さんのキーワードでもある「経験」に込められた想いについてもお伺いしています。

 

それではどうぞ。

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絵と音楽。表現することが好きな学生時代

– 本日はよろしくお願いいたします。まずお聞きしたいのは、ニックネーム「おつゆ」について。なぜ「おつゆ」さんなのでしょうか?

私の名前は、松葉有香(まつばゆか)というのですが、みんなからは略して「まつゆか」と呼ばれています。それが大学生の頃、いきなり先輩から「じゃあ、あだ名はおつゆね」と言われたので、それがしっくりきて、今でも「おつゆ」と名乗っています。

 

– そうだったのですね。それでは次に、これまでの経歴を簡単にお伺いしたいです。

兵庫県出身で大学まで兵庫県にいました。その頃は教えることと、数学が好きだったこともあって、教育学部で数学の勉強をしていました。その後、大学卒業して奈良県の情報系の大学院に2年間進学。その後は東京に就職して、今はIT系シンクタンクの企業でエンジニアとして働いています。

 

– ありがとうございます。なぜ情報が好きなのですか?

実は昔からファイナルファンタジーが好きで。(笑)

ファイナルファンタジーが好きすぎて、私もファイナルファンタジーを作りたいって思ったのがきっかけですね。

 

ファイナルファンタジーを知ったのは、小学5年生の時に夜中に父親がゲームをしていたのがきっかけで。(笑) それを見た時にファイナルファンタジーの音楽や映像、そして世界観に惚れたんです。それから、私もあんなゲームを作りたいって思いました。だから情報が捨てきれず、大学院で情報系に進みましたが、それと同時に自分の趣味として、ファイナルファンタジーの影響から、色んな興味が出てきたことに気付きました。それが「絵」と「音楽」でした。

 

「絵」は一人っ子だったこともあって、一人遊びとして小さい頃から、絵を描きまくっていました。おそらく表現することが昔から好きだったのだと思います。

 

一方で「音楽」も小学生の頃からピアノを習ったり、歌が好きだったのでアカペラを大学時代から始めて、今でも続けています。最近では一昨年からヴァイオリンを始めましたし、去年からはピアノ担当でアコースティックバンドも始めています。(笑)

 

中途半端にならない秘訣は、好きで捨てられないものだけを残して突き詰めること

– たくさんやってますね。(笑) 多くのことを始めると、どこかで中途半端になって辞めてしまうこともあると思います。ですがそれでも、きっちりと続けられる理由ってなんだと思いますか?

独学で、または一人でやらないことですかね。

特にバイオリンは初心者なので変な癖が付くのも嫌ですし、先生に付いてもらえるので失敗が少ない。また次のレッスンの予定も強制的に入れられます。バンドも仲間がいるからこそやる気ができますし、そうすれば、自然と続けられます。

 

もちろん、私は何でもかんでも興味があって飛びついているわけではなくて、たくさんある興味の中から「これは自分にとって捨てられないな」って思うものだけを残しています。すると結果的に自然と好きなものが残った感じなんです。

 

絵とか音楽って私にとって純粋に楽しいものですし、誰かと共感し合えるジャンルだと思うので、その部分が楽しくて続けられているとも思います。

 

経験して文章でも伝える。「haconiwa」との出会いが私の可能性を広げてくれた

– 絵や音楽という表現方法を松葉さんは持っている中で、なぜ「文章を書く」ことを始めたのでしょうか?

順を追って説明すると、高校生の時に読んだ西尾維新さんの小説がきっかけです。西尾維新さんの小説って同じ言葉でも色んな言い方をしていて、当時はその言葉遊びが衝撃でした。西尾維新さんの影響から中学から自分で小説を書いたり、ブログも書いたりしていましたね。

 

大学になるとアカペラに夢中になって、そのまま書くことから離れていました。でも社会人になって、自分のできることって何だろうって考えた時に、「やっぱり表現することが好き」だなって思ったんです。

 

すると自分の力を試したくなってタイムチケットやFacebookを使って、自分のできることや興味あることを発信し始めました。するとFacebookで20年以上会っていない人などから、「会いたい」と嬉しいメッセージが連続で来てびっくりしたんです。そこで私は確信しましたね。私には「伝えること」合っているんじゃないかなって。

 

そんな伝えることを深めたいと思っていた時にちょうど、キロクニスト養成講座という、いかにも伝えることが、好きそうな人たちが集まるイベントを見つけて参加してみたんですが、そのご縁からめぐりめぐって、編集女子というオンラインサロンの存在を知るに至りました。

 

それを知った瞬間に私は迷わずサロンに入会して、それがきっかけで「haconiwa」を知るようになります。

 

ちょうどその時、運よくhaconiwaでキュレーターを募集していたので、思い切って応募したらありがたく採用していただき、2015年11月からキュレーターとしての活動が始まりました。これが文章の世界に入った経緯です。

 

– なるほど。そういった経緯だったのですね。つまり「伝えること」の1つのツールとして、「文章を書くこと」があるということですね?

そうなんです。伝えることにもっと力を入れたいって思った時に、絵やデザインといった要素に加えて「文章」もあれば使えるスキルが増やせる。そして、そこに今のエンジニアとしての「論理的思考」も加わって形成されています。

 

絵などのクリエイティブな思考と論理的思考は一見、真逆に見えますが、私はどちらも使えるので「右脳と左脳のバランスが良い」と友人から言われていて、この言葉をすごく気に入っています。これをもっと活かすことができれば、さらに人にうまく伝えられるはずです。

 

私が色んな方法を使って「伝えること」に真摯に向き合うのは、多くの人に自分の可能性を感じてほしいからです。私がFacebookで発信したことで、十数年ぶりの友人から連絡が来たように、私が実際に経験をして発信することで、もっと色んな人に伝えられるのではと思っています。

 

世の中にはもっとたくさんの「経験」があって、経験をしないと自分の才能には気づけません。だからこそ、私が伝えられるようになるには経験していかなければいけないと思っています。

 

そうすれば私が「こんな面白い経験があるよ」と伝えられるし、私が伝えたことがきっかけで少しでも自分の可能性を感じてくれたら嬉しいなって思います。

 

意識しているのは、読んだ人に新たな気付きが与えられる文章を提供すること

– 伝えることに対しての想いがとても伝わってきます。haconiwaキュレーターとして文章を書き始めて、松葉さん自身で文章へのこだわりなどはありますか?

他の人と違う要素を見つけてもらうことを、意識して書いていますね。例えば、私がhaconiwaで初めて書かせていただいた「おふろcafe utatane」の記事では、いわゆる一般的な場所の紹介ではなく、「クリエイティブに気づける場所」という違った視点を持って取材をさせていただきました。

http://www.haconiwa-mag.com/magazine/2015/12/ofurocafe-utatane/

 

具体的には読んだ人の「視野を広げること」を意識しています。記事を読んでその場所に行った時に、読者の人たちが新しい気付きを与えられるような文章を書きたいと思っています。

 

そのために自分の中では「経験キュレーター」と名をつけて活動しています。自分が経験をすることで、より深い記事も書けます。

 

経験キュレーターには経験だけでなく縁も必要なんです。縁から新しい人との出会いが生まれて、また新しい経験ができます。それを発信することで興味を持った人から新しい縁も生まれる。そのサイクルを大切にして記事を書いてキュレーター活動をしています。

 

コミュニケーションして深く聞けることが、ライターとしての醍醐味であり楽しさ

– しっかりと取材をして手間暇かけて書いた記事を発信することは、人の縁を生むことにつながる。本当に大切だと感じました。そこでお聞きしたいのは、昨年起こったWelqなどのまとめサイト事件についてです。あの事件を見て経験キュレーターとして感じたことはありますか?

 

正直に言うと、真似して何が楽しんだろう?って思いました。その仕事をする人は、仕事に対して本当に誇りを持っているの? 自信を持ってその記事を読者に提供できるの?って聞きたいくらい。本当に悲しかったです。

 

実は私もまとめサイトにインスタの画像が載ったことがあります。ひとこと言ってくれればいいのに、何も言わないからこそ、もったいないって思うんです。

 

記事は聞くことでコミュニケーションが生まれるし、何よりその人やお店、作品の深い部分が聞ける。そういった点がライターとして楽しい部分のはずです。その楽しさを知らない人たちに、私は楽しさを知ってほしいと思っています。

歳だからできないなんてもったいない! 私は「やっていなかったからできない」を覆したい

– たくさんやりたいことがある中でどのようなことを意識して日々、こなしているのでしょうか? やりたいがあると思っても時間がなくてやれない人が多いと思います。

今日決めたことは必ず今日やることですかね。

 

終わらないときは隙間時間を見つけて活用します。さらに、漠然と決めてもおそらく続かないので、家の壁にホワイトボードをつけて、そこにやりたいことリストを書き並べて、視覚化するようにしています。

 

この方法はおすすめですし、ボードを見ることで時間を大切にしようって思いますね。また朝起きられないなら、無理やり朝に予定を入れるなどして工夫しています。

 

あとはわがままにならない程度にやりたいこと・欲しいものを全て言うこと。私も直接だったりFacebookなどを使ったりして伝えています。それによって夢が叶ったこともあります。言わないより言った方がお得だと思うし、何よりも自分が幸せになれますよ。

 

– 最後に経験を伝えることを続けていく中で、これからのビジョンなどはありますか?

やってみたいこととすれば、人の可能性を広げる仕組みを創造したいと思っています。やはり対「人」への意識が強いので、手段は問わず。

 

でも、今はデザインや絵、ITなどの分野でもっと自分の表現力を高めることを優先していきたいと思っています。表現力を高めることによって、発信した情報に興味を持ってたどり着いてもらえるのではないかと考えています。例えば、絵の分野では水彩画にチャレンジしたいですね。

 

新しい分野への抵抗はありません。むしろ、別の分野だから諦めるってもったいないって思ってます。私は「やっていなかったからできない」を覆したいんです。

 

私が全くの初心者で大人になってからヴァイオリンを始めたことは、周囲からとても驚かれますが、そういう常識を壊して他の人にも、「私には出来るんだ」と思ってほしい。〇〇歳だからできないなんてないって思って欲しくない。だから、私はこれからも経験し続けて、多くの人に伝えていきます。

 

松葉有香(おつゆ)さん

Twitter:@0tsuyu

Instagram:@otsuyu1025

 

インタビュー企画「the stylist(ザ・スタイリスト)」の他のインタビューは、こちらから読めます。

the stylist

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“多くの人の可能性の視野を広げたい。「経験して伝える」経験キュレーター松葉有香さん(おつゆさん)に迫る【the stylist】” への1件のコメント

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